タグチメソッド | 品質工学
設計開発から量産へと段階を進めるとき、様々な困難が出てくる、リスクを考慮して予算を組みなさい( にもありました。)という話があります。
少ない数を作っているときは問題が表面化しないが、大量に作るときに発生する問題があるからだと思っていますが、品質について調べていたところ、以下のような手法があることを知りました。
タグチメソッド(品質工学、TMともいう)
ネットの記事を調べていると、品質管理(Quality Control)というものと比較があるのですが、品質管理は製造時、品質工学は設計開発時に行うものということのようです。設計や開発段階で品質を高めることがコストダウンにつながる、という考えがタグチメソッドの考えだそうです。
<面白かった考え方>
・出荷検査は新品状態での確認、製造時の品質をチェックしているにすぎない。それが本質的に大丈夫かどうかはまた別の問題。
・品質が良い、悪い、という問いは、「どのくらい新品時と同じ状態を維持できる製品であるか」、を問われていること。
・標準値からずれているかどうかより、ばらつきが少ないほうが良い製品開発。
・何らかのばらつきが品質を悪くしている場合、ばらつきを抑えるのではなく、ばらついても大丈夫なように設計する。
・ロバスト性の評価の際に、正常値からのパラメータずれを複数点でとって複数のデータから評価するやり方、パラメータずれを大きくとって少ないデータ数で影響を評価するやり方がある、タグチメソッドは後者の方法を取ることで検証の時間を短縮している。
・パラメータ設計という少ない実験回数でパラメータを決める手法がある。L18直行表を使って8パラメータの最適値を18回の実験により求める。など。
・ゴムローラーの寿命テストをゴムの弾性特性の評価で行う。
パラメータを設計する際に、影響する因子の代表的な値をとることで、少ない回数の実験でパラメータ因子の最適値を求めることができる、という点が参考になりました。
↓ 以下でエクセルを使って砂時計の設計を進めているものが面白いです。